現代の入居者ニーズは日々変化しており、そのトレンドに遅れず、適切な設備を提供することは非常に重要です。
本記事では、お部屋探しをする際に求められる最新の必須設備と人気設備について解説します。
賃貸物件に適した設備を取り入れ、より多くの入居者に選ばれる物件を目指す際の参考にしてください。
◆1.設備ランキング2022(単身者)
2022年に、賃貸物件で、単身者にとって人気だった設備について見て見ましょう。
これは、全国賃貸住宅新聞社の調べを元にして解説しています。
「これがないと決まらない」という、外せない設備は以下の通りです。
1位:室内洗濯機置き場
2位:TVインターフォン
3位:インターネット無料
4位:温水洗浄便座
5位:独立洗面台
以上の設備は、最低限備えておきたいものになります。
これがないと決まらない、ということは、空室対策のためにはまず最初に見直すべき設備です。
続いて「これがあれば決まる」設備は以下の通りです。
1位:インターネット無料
2位:エントランスのオートロック
3位:高速インターネット
4位:宅配ボックス
5位:浴室乾燥機
以上の設備は、独身者にとって、快適な暮らしのために、求められることが多いものになります。
つまり、他の物件と差別化して、選ばれる物件になるために、決め手となる設備です。
◆2.設備ランキング2022(ファミリー)
続いて、2022年に、ファミリーにとって人気だった賃貸物件の設備について見て見ましょう。
こちらも、全国賃貸住宅新聞社の調べを元にして解説しています。
ファミリーにとって「これがないと決まらない」という、外せない設備は以下の通りです。
1位:追い焚き機能
2位:室内洗濯機置き場
3位:TVモニター付きインターフォン
4位:独立洗面台
5位:温水洗浄暖房便座
このように見てみると、家族が増えることで、独身者とはニーズが変わってくることがわかります。
また、「これがあると決まる」ものは、プラスアルファして、家族がより便利で安心した暮らしを営むにあたって、求められる設備です。
1位:インターネット無料
2位:追い焚き機能
3位:エントランスのオートロック
4位:高速インターネット
5位:システムキッチン
部屋の間取りや、立地条件によって、家族層が求めやすい物件にはこれらの設備があると、空室対策になるということがわかります。
古くなった物件を、リノベーションしたりリフォームして空室対策をする際には、これらのデータを参考にして、
何がないと決まらないのか、何があると決まりやすくなるのかを見極めていく必要があります。
つまり、最低限「これがないと決まらない」と考えられている設備は、必須設備として導入されるべきでしょう。
◆3.物件検索サイトのベージによる条件の入力
お部屋探しをしている人は、物件を紹介するポータルサイトから、条件を入力して検索しています。
この検索サイトのページには、様々なチェックボックスがあり、自分の求める条件にチェックを入れて検索をかけます。
ここが、空室対策をするにあたって、とても重要なポイントになります。
例として、設備の基本的な4条件をチェックして検索することにより、元々ある物件から、検索条件によってその半数ほどに絞られるということもあります。
つまり、検索条件として、最低限チェックを入れられるものが、設備として備わっていない場合、そもそも、検索に引っかかって来ないという問題があります。
このことにより、人気設備や必須設備がきちんと取り入れられている事が、空室対策には絶対条件になることがわかります。
あるいは、設備がせっかく備わっていて、導入しているのに、検索サイトで反映されていないようなミスも起こり得ます。
ですから、ご自身が管理されている物件は、検索事項に設備の内容がしっかり反映されているかを確認する必要があります。
賃貸管理のプロフェッショナルとして、弊社が感じている「必須の設備」をご紹介します。
これらの設備は、必須であり定番だと考えられており、「決まる部屋」づくりには欠かすことができません。
1)和室→洋室
2)TVモニターホン
3)エアコン
4)室内洗濯機置き場
5)温水洗浄暖房便座
6)浴室リノベーション
7)室内照明
8)室内物干し
9)オートストップ水栓
10)ガスコンロ設置
11)インターネット無料
12)シングルレバー水栓
人気設備は、コロナ禍前と比べても大きく変化してきていますので、そちらも配慮が必要になります。
これは、人々が「住まい」に求める条件が、コロナ前とずいぶん変化したことの現れとなります。
以下で、「2022年不動産情報サイト利用者意識調査」による調査結果から考察できることについて解説させていただきます。
例えば、住環境に求める変化とすれば、日当たりが良い住宅に住みたくなった、部屋数が欲しくなった、広いリビングが欲しくなったなどがあります。他にも、テレワークが増えたことなどが影響して、遮音性に優れた物件に住みたくなった、換気性に優れた住宅に住みたくなった、省エネ性に優れた住宅に住みたくなった、などがあります。
このような、住まいに求める条件の変化のうち、設備面が反映されているものを取り上げて見ましょう。
例えば、ネットでの商品購入が増えたため、「宅配ボックスや置き配ボックスの設置が欲しくなった」という考え方がとても増えています。
不在の間に日に複数個の荷物が届くこともあるような時代になっています。
その場合、その都度時間を設定し直したり、不在票の確認をするのでは、受け取る側も配達する側も無駄なやり取りや労力を必要としてしまいます。
今では、新築のマンションなどは、この荷物を受け取る専用のボックスやルームが備えられているのは当然になっています。
また、テレワークやリモートワークの普及により、通信環境のいい家に住みたくなった、収納量を増やしたくなった、などの回答も増えています。
これらの事を考慮して、時代に合わせた入居者のニーズを反映することはとても重要な空室対策になります。
◆まとめ
市場データから読み解く、最新の入居者ニーズとして、今回の記事では「必須設備・人気設備」について解説させていただきました。
空室対策のためには、物件に必要や設備や人気のある設備がしっかり備わっている事は、何よりも重要な事です。
今回の記事をご覧いただき、満室になる経営を目指すための参考にしてください。
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